若手従事者向け食事付き寮開設へ 徳島・那賀町が林業の担い手対策

img_7a0666d3e9569aa6a128d47934c9f62b57156徳島・那賀町は林業の担い手対策として、若手の林業従事者向けの食事付き寮を開設する。同町鮎川の旧特別養護老人ホーム・水(すい)の花荘を寮として活用するため、特養を運営する社会福祉法人丹生谷会と譲渡か借用の話し合いを進めている。2019年度の開所を目指す。

旧水の花荘は、那賀川沿いの町有地にある平屋建て2棟、3階建て1棟の計延べ2040平方メートルの施設。14年8月の豪雨で、床上最大1・4メートルの浸水被害を受け、特養は今年3月に高台に移転した。現在は使われていない。

デイサービス施設として利用されていた平屋1棟は町有施設のため、残りの2棟について協議している。

町林業振興課は「寮は早急に用意する必要があり、既存の施設を活用するのが望ましいと判断した。浸水の恐れはあるが、避難する時間はある」と話す。

町は昨年、林業関係団体などと「那賀地域林業担い手対策協議会」を設立。不足している林業従事者の確保に努めている。

県が人材育成のため16年度に開設した「とくしま林業アカデミー」の卒業生からの聞き取りで、那賀町は食事面の不便さから敬遠されていることが判明。食事付きの寮を開設する案が生まれた。

徳島新聞