三好で今夏「森の学校」 住民有志、NPO設立へ【徳島】

200_8kHypgDY徳島県三好市井川町の住民有志が、都会の若者らに林業や山村での生活を体験し、山の現状について理解を深めてもらう「森の学校」を今夏にも開設する。山間部と都市部の住民の交流促進が目的で、運営するNPO法人の設立準備を進めている。29日に設立プレイベントを開く。

井川町井内東にあるアウトドア施設・メイト文化村のログハウスを活用し、間伐や枝打ちといった林業体験、星の観察、山の生き物についての学習会などを開く。都市部の子どもや学生の学習の場、企業の研修の場として利用してもらう。

東みよし町で木材加工・販売会社ビッグウィルを経営する近藤清美さん(54)=同市井川町=が構想を温めていたところ、文化村のログハウス9棟を所有する関西の異業種交流グループから譲渡を持ち掛けられ、実現に向けて動き出した。

5月にNPO法人「星が里クラブ(仮称)」を設立。学校に協力してくれる人材を集め、夏ごろの開設を目指す。近藤さんは「地方と都市部をつないで交流を生み出し、過疎が進む山間部の現状を伝えていきたい」と話している。

29日のプレイベントは、井川町の井川ふるさと交流センターで午後1時半から開く。東京大学の安藤直人名誉教授が「有効に利用されつつある人工林・進む木材加工の技術」と題して講演するほか、パネルディスカッション「地方の地域資源(木材)をいかし、何ができるか」も予定されている。

【写真説明】住民が森の学校の開設を計画しているメイト文化村=三好市井川町

徳島新聞