四国森林管理局長に14日付で着任した浅川京子氏(51)=写真=が27日、高知市丸ノ内の同管理局で記者会見し、「できるだけたくさんの現場に足を運び、木材の安定供給や、需要の掘り起こしに力を尽くしたい」と抱負を述べた。
全国に7か所ある林野庁の森林管理局で初の女性局長となる浅川氏は、愛知県出身で東大法学部卒。1985年に農林水産省に入省し、同庁国有林野部管理課長や、農水省経営局総務課長などを歴任した。同庁勤務は今回で4度目だが、林業の現場に今までで一番近いといい、意欲を見せる。
四国の森林や林業の現状については、昨年稼働を開始した「高知おおとよ製材」(大豊町)や、各地で取り組みが進んでいる木質バイオマス事業などを例に挙げ、「明るい兆しがある」との認識を示した。一方で「四国の山地は急峻(きゅうしゅん)で土壌が脆弱(ぜいじゃく)。山地災害を防止する整備や、災害後の復旧にも力を入れたい」と語った。
女性初の局長ということに注目が集まるが、「今まで意識することがなかったので、言われて新鮮だった」と笑顔で答え、同時に「女性というより消費者の視点から提言していきたい。地元では気づかないような良さを見つけていきたい」と話した。