アフリカ東部で森林面積が減少=保護地域周辺で顕著

2012/07/31

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【オスロ30日ロイター時事】英国、デンマーク、米国の専門家チームが30日、科学誌PLOSワンに発表した報告によると、アフリカ東部で国立公園の周辺を中心に森林面積が減少し、野生生物保護と気候変動への対処努力を難しくしている。
 報告によると、アフリカ東部12カ国の森林面積は2001~09年の間に9.3%減少した。減少率が最も大きかったのはウガンダとルワンダで、現在は独立国南スーダンとなっているスーダン南部ではわずかながら増えた。
 調査に参加した英リーズ大学のロブ・マーチャント氏はロイター通信に対して、「森林面積の減少が大きいのは保護地域の周辺だ」と述べた。同氏は「国立公園の外では、人々が薪や炭を作るのに木を伐採するのを阻止する法規制がほとんどない」と指摘した。報告は、アフリカ東部における保護地域の成果は一様ではないとしている。
 公園の外での人口増加は動植物の種を圧迫している。森林の喪失はまた気候変動を促す一因ともなる。これは、樹木は成長する際に主たる温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)を吸収し、燃焼あるいは腐敗する時にはこれを放出する。
 報告によれば、森林の減少が目立つのは公園やその他の保護地域から10キロメートルの範囲で、ここには森林管理や観光業に携わる多くの人たちが住んでいる。
 一方で、国立公園内部の森林面積は全体で3.2%増えた。これは主としてタンザニアでの拡大を反映したものだ。全体としては48の公園のうち26公園で増加ないし横ばい、残り22の公園では減少した。

時事通信社


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