沖縄に木製玩具美術館、展示品製作費の寄付募集

1木のぬくもりに触れる体験型施設「やんばる森のおもちゃ美術館」が沖縄県国頭村くにがみそんに開館する。

展示する遊具や玩具類の製作費用を一般から集める形で、インターネットを通じて寄付を受け付けている。

林業が盛んな同村と、木製玩具の良さを紹介している私設美術館「東京おもちゃ美術館」(東京)とが、貴重な自然が残る「やんばるの森」の魅力を伝えようと計画した。運営は同村森林組合が担う。11月開館を目標に、同村森林公園にある多目的ホールを改修する工事を進めている。

館内には、くぐって遊べる木のトンネルや積み木など100種類以上の遊具や玩具を置く予定。リュウキュウマツやデイゴなど同県内の木材を用い、木が持つぬくもりを次世代に伝える「木育」の拠点にしたいという。

施設の改修費2000万円は同村が負担するが、遊具や玩具の製作費用など600万円が必要だ。「東京おもちゃ美術館」が発起人になって、寄付を募集している。

寄付は、インターネット上で賛同者を探し、期日までに基金を集める「クラウドファンディング」形式で実施。専用サイト「READYFOR?(レディーフォー)」(https://readyfor.jp/)で受け付けている。締め切りは10月28日。

寄付は、一口3000円、1万円、3万円、10万円の4種類。1万円以上で「一口館長」の肩書とヤンバルクイナの形の積み木がもらえる。積み木は二つのピースを合わせる形で、一つは名前を入れて完成した美術館に飾り、来館した時に合体させる楽しい趣向だ。

東京おもちゃ美術館の多田千尋館長は「全国から訪れた人が沖縄の豊かな森林資源を知る場所になれば。世代を超えて楽しめる施設にしたい」と話している。

読売新聞