日本製紙、北海道の森林保全活動からの間伐材受け入れを開始、紙の原料に有効活用

2013年2月15日

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日本製紙は、北海道東部の釧路市に隣接する鶴居村の森林保全活動「北海道 森の町内会」に参画し、この活動からの間伐材の受け入れを始めた。地元のグループ工場でチップに加工した後、紙の原料の一部に有効活用することで森づくりに協力する。第1回の間伐が行われ、2月13日に鶴居村で間伐材出荷式典を開いた。

 北海道 森の町内会は、古紙回収や再生紙の啓発などに取り組む環境NPOのオフィス町内会が2012年4月に立ち上げた。費用不足で間伐が進まないことから荒廃する森林を守ることが狙いで、間伐促進に賛同するサポーター企業・団体が印刷用紙に「間伐に寄与する紙」を使用し、間伐費用を捻出する仕組みになっている。

 間伐に寄与する紙の価格には、従来の紙代の10%程度にあたる1kgあたり15円が上乗せされ、全額が間伐促進に使われる。これまでに北海道で賛同する6社・団体が計約12tの紙を使用。計18万円の間伐促進費が集まり、鶴居村で行う間伐に協力できるようになった。これによって約20m3の間伐材の搬出を予定している。

 日本製紙グループで木材チップ生産のニチモク林産北海道の鶴居工場(鶴居村)で間伐材から製紙用チップを作り、それを使って日本製紙釧路工場(釧路市)で紙を生産する。日本製紙は今後も間伐材を有効利用し、北海道 森の町内会に協力して森林整備を支援する。森の町内会は北海道のほか全国4カ所で展開している。

(日経BP環境経営フォーラム


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