柏崎市に主力工場がある自動車部品メーカー「リケン」(東京都)の子会社「アール・ケー・イー」(同市、戸田幸生社長)は、間伐材などから作る固形燃料「木質ペレット」の製造工場を同市軽井川の産業団地「柏崎フロンティアパーク」に建設する。14日に着工し、来年4月からの稼働を目指す。同団地への進出は東芝の新型リチウムイオン電池工場に続いて2例目。
木質ペレットは端材を長さ約1~2センチの円筒状に圧縮した小粒の固形燃料。木材資源は成長過程で二酸化炭素を吸収するため、灯油などの化石燃料と違い、燃やしても大気中の二酸化炭素を増やさないとみなされる。このため環境に配慮した燃料として注目を浴びている。
約4600平方メートルの敷地に、鉄骨一部2階建ての工場や倉庫を建設。同市や長岡市の森林組合から原料のスギの間伐材を購入し、年間2500トンの木質ペレットを生産。専用ボイラーのあるホテルや温泉施設に販売し、13年には1億8000万円の売り上げを見込む。投資額は4億円で、うち1億4900万円は農林水産省の補助金を活用した。
柏崎フロンティアパークは、中小企業基盤整備機構が造成し、08年4月から分譲を開始。原発立地地域にあるため電気料金が半額から最大無料となる割引制度が受けられるのが特色で、今回の進出でも決め手の一つになった。【岡田英】
<毎日新聞(2010.9.10)>