間伐材搬出を拡充 9月補正で県、国産材需要増に対応

県環境森林部は間伐した針葉樹を森林から運び出して活用する「搬出間伐」について、本年度の補助対象面積を当初予定の1500ヘクタールから2200ヘクタールへと約1・5倍に拡大する方針を固めた。9月補正予算案に拡充分として約2億5000万円を計上する。またキノコ栽培などに使う広葉樹の植林に対する補助も、対象面積を25ヘクタールから118ヘクタールへと5倍近く拡大し、同補正予算案に約1億円を計上する考えだ。

 今回の県の対応をめぐっては、国産建築材やシイタケの原木などの木材需要の増加を踏まえ、県森林組合連合会などが県に協力を求めてきた経緯がある。

 搬出間伐の促進では、補助対象面積が2200ヘクタールになることで、間伐材35件搬出用の作業路が新たに約60キロ整備される見込みだ。

 広葉樹の植林支援では、キノコ栽培に必要なクヌギやコナラなどの需要が増えていることから、原木生産の盛んな茂木町や那珂川町などが補助対象地域の中心となりそう。

 県環境森林部によると、県産の住宅用木材を取り巻く環境が好転したのは昨年後半で、中国などでの木材需要増の影響などで、外国産材が国内に入りにくくなったことが背景にあるという。

 林野庁の調べでは、2009年の木材輸入量が前年比23%減ったことで、09年の木材自給率は27・8%と前年比3・8ポイント上昇した。

 こうした外的要因のほか、消費者の環境意識の高まりもある。木材を輸入するより、身近な国・県産材を使う方がエネルギー消費や森林の荒廃を防ぐ点から有利との認識が広がり、住宅メーカーが環境配慮をセールスポイントの一つに取り上げつつあるという。

 今回の搬出間伐への補助は、国が定めた造林補助事業を活用する。県によると、16~25年育った森林の30%以上を間伐し木材を搬出する場合、1ヘクタール当たりの補助金額の目安は18万1000円~35万2000円になる。
<栃木県 下野新聞「SOON」(2010.9.4)>


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