京の人今日の人:NPO「間伐材研究所」代表理事・幹田秀和さん /京都

◇山の声をまちに伝える--幹田秀和さん(36)
 仕事で移り住んだ綾部市で荒れる森林に間伐の重要さを教えられ、8年前に友人とNPOを設立した。月1、2回の活動で、会員らと山から切り出した間伐材を使ってベンチやおもちゃに仕上げ、木のぬくもりや大切さを伝える。

 森林は国土の約70%。水源地域に根を張って山崩れや洪水などの災害を防いでくれる。だが森を手入れする林業従事者は後継者不足で年々減少し、NPOによると、今では全国で7万人ほど。「間伐されない森は木が細り、森本来が持つ機能を失う」と警告する。

 会員は大阪や兵庫にも広がり現在65人。作品は11月14日に綾部市で開かれる産業まつりで披露する。「私たちは山のメッセージをまちの人たちに伝える使者」。間伐材の活用方法はまだまだあるという。【佐藤孝治】
<毎日新聞(2010.9.1)>


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