NPO:よみがえれ紀伊の森 間伐進め、機能回復目指す 金峯山寺の僧ら設立 /奈良

森林の機能回復を目指し、金峯山寺(吉野町)の僧らがNPO法人「紀伊半島の美しい森林づくり協議会」を設立する。理事長の田中利典・同寺執行長ら発起人が奈良市内で記者会見し、間伐材の利用促進などに取り組むことを明らかにした。

 紀伊半島は8割以上が森林だが、コストなどの問題で間伐ができず、林業が衰退している。同協議会は、森林所有者の協力を得ながら、機械化によるコスト削減や国の補助金を使った間伐作業を進め、間伐材をコピー用紙として製品化。官公庁や企業などに購入してもらい、活動資金にあてる方針。9月中旬に東吉野村内で実験的に間伐作業をし、コストを計算する。

 田中理事長は「山伏として長年吉野の山を歩いていて、山を守るための間伐の必要性を近年強く感じる。この活動が広がってくれたらうれしい」と話した。【花澤茂人】
<毎日新聞(2010.8.31)>


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