慣れぬ手つきでムックリ作り むかわ旧和泉小で木育カフェ【北海道】

1406160043北海道勇拭郡むかわ町穂別の旧和泉小学校校舎で14日、市民グループ「木育ファミリー」(事務局・札幌)の木育カフェが行われた。アイヌの伝統楽器のムックリ作りや生木の簡単な加工品作りを体験した。地域の人との交流から8月の地元のお祭りに合わせた行事を今後検討することにもなった。

木育ファミリーは数年前から、同校舎で活動しており、この日は同校舎で同グループの総会の後、「木育カフェ」が行われ、同ファミリー会員や町職員など約30人が参加した。

今回は、ムックリ作りを取り入れた。講師は鵡川アイヌ文化協会会員が務め、ムックリの演奏を披露した後、参加者には細長い木片が配られ、削り方のアドバイスを受けて、製作に励んだ。その場で、自作のムックリで演奏を試みて「音が出ない」という参加者に代わり、文化協会の人がそれで演奏すると音色が響き、頭をひねる光景もあった。

この他、ヤナギなどの生木に型枠を打ち込んで工芸品にする体験もあり、子どもから大人までが、星やお花、犬などの小さなオブジェを作り、楽しんだ。幼児にもできる体験とあり、「町の観光にも活かせそう」と参加した町職員が関心を寄せていた。

北広島市から家族で参加していた中村温君(5)は父親に協力してもらい、何個もオブジェを完成させ、「星形のがうまくできた。またやってみたい」と笑顔を見せた。

この日、カフェ前の昼食では学校グラウンドで近隣の自治会長や老人クラブの会長を招き、バーベキューを囲み、交流した。8月のこの地域のお祭りで、校舎で木育ファミリーとしてイベントを―との話が盛り上がり、前向きに取り組むことにもなった。

木育ファミリーの煙山泰子代表は「地域の人がこの学校を大切に思っていることが、伝わってきた。一緒に、よりよい活動ができたら」と話していた。

苫小牧民報社