県内トップ切り初市 西牟婁森林組合の田辺木材共販所【和歌山】

和歌山県上富田町生馬の西牟婁森林組合田辺木材共販所(柿本節夫所長)で7日、県内トップを切る初市があった。昨年並みの約2万2千本(約2千立方メートル)の木材が敷地内で競りに掛けられ、活気づいた。

約1万坪(3・3ヘクタール)の敷地に、県南部中心に切り出された樹齢50~100年のスギやヒノキがずらりと並べられ、午前10時半から競りが始まった。割合はスギが7割、ヒノキが3割ほど。「競り子」が木材の上を移動しながら独特のリズムで価格を提示し、県内外約100人の業者が落札していった。

共販所は同日だけで約3500万円の取引を見込む。円安で輸入材が多少割高になったことで国産材に競争力が出てきたことや、消費税増税前の駆け込み需要などもあり、昨年後半ぐらいから価格は上向き傾向にあるという。2662571

近藤新治組合長(67)は「林業という観点からみるとまだまだ持続再生させていく価格は実現できていない。国土を守り、山村を活性化させるためにも、国には林業施策の充実をお願いしたい」と話している。

紀伊新報