神奈川県小田原産の間伐材が使われた、檜の木目美しいポストが完成した。被災地復興の願いを込め、市民が書いた1000枚の木葉書とともに今月下旬、福島県相馬市に届けられる。
製作の中心となったのは小田原市東西の郵便局長会。昨夏、福島県内の郵便局を訪れた川瀬潤(ゆたか)酒匂郵便局長が、被災地の抱える震災風化への懸念の声を聞いたことがきっかけだ。報徳の森プロジェクトや箱根物産連合会など、小田原の木材業に関わる団体などが協力。今年8月、いこいの森で行われた木のイベントに集まった各団体の関係者が、二宮尊徳の縁でつながる相馬市へ木のポストを贈ることを決め、実現した。
ポストは高さ1・5m、重さ92kg。胴体や、手紙を出し入れする扉など10のパーツからなる。製作者の相田秀和さん((株)ラ・ルース代表取締役)は「小田原は世界に誇れる木の文化を持つ街。様々な人のつながりの中でいいものを作りたかった」とポストに込めた思いを語った。完成品を最初に見た時、「木とは思えないほどのクオリティの高さに感動した」と、加藤大(まさる)富水郵便局長は笑顔で話した。
東郵便局に設置メッセージを募集
ポストは15日(日)まで風祭の「鈴廣かまぼこの里」に、16日(月)から20日(金)までは小田原東郵便局のお客様ロビー内に設置される。木葉書は右記のほか川東タウンセンターマロニエ、城北タウンセンターいずみ、橘タウンセンターこゆるぎ、小田原駅自由通路「小田原の物産展示コーナー」(いずれも19日(木)まで)、小田原市役所2階ロビー(20日まで)で記入できる。川瀬局長は、「相馬市民を応援する気持ちを木葉書に込めてもらえたら」と、メッセージの記入を呼びかけている。
木葉書を収めたポストは、製作に携わったメンバーの手で相馬市に届けられる予定だ。ポストの展示と木葉書の記入に関する問合せは小田原東郵便局【電話】0465・49・3144へ。