和歌山県田辺市龍神村で23日、地域の恒例イベント「翔龍祭(龍神林業まつり・村民文化祭)」が始まった。龍神村柳瀬の龍神ドームで開かれている龍神林業まつりでは間伐材を活用した積み木、かんなくずをプールに見立てた遊び場、木工体験コーナーなど木に親しむ催しが充実。親子連れらでにぎわっている。
龍神林業まつりは42回目。ことしのテーマは「木とふれあう」。ドームであった開会式で翔龍祭の真砂佳明実行委員長が「木の良さを感じてもらえるいろんな企画がある。林業まつりと村民文化祭で龍神村を満喫してもらいたい」とあいさつ。来賓の真砂充敏市長は「環境問題に対する人間の価値観が変わってきており、山村や林業が見直されつつある。翔龍祭がそのきっかけの一つになれば」と述べた。
会場には特産物販売や飲食ブースも多く並び、開会直後からにぎわった。会場入り口では地元の芸術家らが制作した、20メートル以上あるスギの丸太を使った巨大な龍のモニュメントや実物大の馬の木彫りが展示され、来場者を楽しませた。かんなくずのプールで遊んだ龍神小学校2年生の山本晴君(8)は「温泉みたいな木のいい匂いがする。さらさらしていて気持ちいい」と笑顔を見せた。
この日、龍神村安井の龍神市民センターでは第28回村民文化祭が始まった。地元の子どもたちや地域住民らが制作した絵画や写真、手芸などが並んでいる。
龍神林業まつりは24日まで、村民文化祭は26日まで開催している。
林業まつり会場近くにある「アトリエ龍神の家」でも翔龍祭に合わせて、入居している芸術家3人によるアートイベントが行われている。各自アトリエを開放し作品を展示するなどしている。24日まで。
【龍神林業まつりの会場でかんなくずのプールに入って遊ぶ子ども(23日、和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)】