香川県三木町在住の彫刻家・林巌石さん(65)の初めての作品展が同町池戸の池戸公民館で開かれており、来場者は木のぬくもりや生命力を感じさせる力作に見入っている。11月2日まで。
林さんは40年ほど前から彫刻作品の制作を始め、富山や香川の県展で奨励賞などを受賞している。今回は彫刻17点、工芸品5点の計22作品を展示している。
東日本大震災以降に手掛けた「き・ず・な」と「融和」は高さが2メートルほどもある作品で、ともに香川県展奨励賞を受賞した。
「き・ず・な」は母親が子どもを包み込むような姿を表現。「融和」は向かい合った両親が両手で子どもを抱えている様子を表しており、いずれの作品からも優しい気持ちが伝わってくる。林さんは「流木や廃材などの素材から、ひらめきを得て作品を仕上げた。感性豊かな子どもたちに鑑賞してもらいたい」と呼び掛けている。