徳島市医師会と県保険医協会 間伐材封筒で森林保全

徳島市医師会と徳島県保険医協会が、間伐材を原料に用いた封筒を使っている。森林保全への取り組みに協力するためで、会員の医師が呼び掛けた。県内では間伐材を用いた封筒を使う団体はまだ少なく、普及に一役買っている。

 市医師会などが使っている封筒には、原料に国産の間伐材が10%以上、古紙が80%以上含まれている。全国森林組合連合会(東京)による「間伐材マーク」が印刷され、環境保護活動に取り組んでいるNPO法人レインボー(東京)などが販売している。サイズによって最低購入枚数や値段は異なり、長形3号は千枚3000円。売り上げの一部が、間伐材の利用促進や森林保全の啓発事業に使われている。

 市医師会と県保険医協会に所属する豊崎光子さん(62)=同市北田宮2、医師=がレインボーの活動を知り、使用を呼び掛けた。「身近な封筒で森林保全に協力できるなら」と、市医師会は昨年7月から、ほぼすべての封筒を間伐材使用のものに変更した。

 市医師会は、医師への連絡用などで月700~1000通の封筒を郵送している。笠井博子事務長は「購入費は以前とほとんど変わらないので、環境に優しい封筒の方がいい。環境保全に向けた取り組みに参加でき、会員の満足度も高いのでは」と話す。

 県保険医協会でも昨年8月から利用を開始した。現在は、全体の約3分の1に当たる月250~300通について、間伐材を原料にした封筒を使っている。

 豊崎さんは「間伐材の利用量としては少ないかもしれないが、使用を続けたい。間伐材を原料にした封筒を使う団体がもっと増えればいい」と広がりを期待している。
【写真説明】徳島市医師会などで使われている間伐材封筒=徳島市幸町3の同会事務局


徳島新聞WEB(2010.6.23)より


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