地元間伐材でおもちゃ作り 富士川移住の木工作家 世界遺産祝い富士山形作品も

2013年07月13日

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富士川町平林の木工作家山崎正俊さん(60)は、自宅敷地内の工房で10年以上前から木工作品を作り続けている。富士山が見える生活を求め移住した山梨で、加工技術を習得。オルゴール、ストラップ、置き時計などさまざまな品を作る。世界文化遺産登録を祝い、富士山形のオルゴールも考え出した。

千葉県市川市出身。コンピューター会社に勤めていたが、富士山を望める場所での暮らしに興味を持ち、1989年3月ごろ平林に移住した。現在は家族3人で暮らす。甲府市内の職業訓練校で木工技術を身に付けた後、「みんなが楽しめる木のおもちゃを作りたい」と、15年ほど前から作り始めた。

築90年以上の古民家を改装した自宅には、これまで手掛けた力作が並ぶ。「メーンの作品」というオルゴールはデザインも大きさも多様で、家や動物、乗り物、ケーキのほか、富士山の形をした最新作など全部で30種類近くある。メーカーから取り寄せた機械を内蔵し、ゼンマイを巻くと童謡などが流れる。磁石を付けた飾りやフォトフレームなども作る。

材料には主に地元の間伐材を使う。もともと馬小屋だった場所を工房として使い、専用の機具で加工する。塗料で色を付けず、自然の色合いを残しているのが特徴。作品は自宅や都内の百貨店、県外のイベントなどで販売していて、「子どもにプレゼントしたい」と買い求める人が多い。

山崎さんは「豊かな自然に囲まれたこの地に住むことで、自分の気持ちも安らぎ、温かみのある作品を生み出せる」と話している。

山梨日日新聞


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