相模川上流の水源守る 横浜市内の企業、間伐材利用へ団体

2013/6/17

sagamigawa

横浜市の水源である相模川上流の森林を守ろうと、横浜市内の企業など4社が17日、間伐材利用を促す団体を設立した。これまで山梨県道志村と連携してきた水源保全の取り組みを、他地域にも広げる狙い。同日は横浜国立大と栃木県集成材協業組合(鹿沼市)とも協定を結んだ。

設立したのは「森の循環推進協議会」。不動産サービスのインテリジェンス・ネットワーク(横浜市)や木材加工会社の越井木材工業(大阪市)など4社が参加した。

これまで4社は道志村の間伐材を利用した横浜国大は木材利用についての技術支援、集成材協業組合は水源地で伐採したスギの集成材づくりで協力する。アパートを横浜市内に建設する活動を進めていたが、県外の企業に製材を依頼する必要があった。さらに道志村以外の水源地の自治体にも協力を得る目的から対象を拡大した団体を設立した。

協議会に協力する組織として、住宅建築関連の企業経営者ら55人・法人で作る「サポーター会」も結成。会のメンバーは今後、横浜市などへ支援を働き掛けたり、県外の加工会社への受注を開拓したりするなどして協議会を支える。

今後は相模川上流の水源の自治体にも参加を呼びかけるとともに、7月以降に横浜市に建設する複数の集合住宅や一戸建てについて、水源地の木材を利用する。水源地の森林は手入れが行き届かず荒れ放題で、協議会の菅沼等代表は「間伐材を利益の出る木材として販売することで、森林整備につなげたい」と話している。

日経新聞


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