カーボンオフセットの米、全国初販売

2013年2月17日

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大津市のJAレーク大津は、温室効果ガス(CO2)の排出削減に協力するカーボンオフセット製品の市内産コシヒカリ「はなふじ米」の販売を始めた。カーボンオフセットの米の販売は全国で初めてという。

 カーボンオフセットは、つくる過程などで出されるCO2の「排出権」を、よそのCO2削減の取り組みにお金を出すことで埋め合わせる仕組み。商品を買うことでCO2削減に協力することになる。

 はなふじ米は、生産から廃棄までに玄米一キロ当たり一・三一キロのCO2を出す。同JAは今回販売する玄米二十一トン分の排出権を購入。市内の温泉旅館にお金を払い、旅館がボイラー省エネ化で削減した分で埋め合わせた。

 同JAによると、昨年十二月に経済産業省が試行事業として全国の八社の製品を採択し、はなふじ米は農産物として唯一、カーボンオフセット製品として認証を受けた。

 はなふじ米は、CO2排出量を示すカーボンフットプリントの表示認証を受けている。肥料にはマメ科植物の種を使用。県が認証する化学肥料などが五割以下の「環境こだわり農産物」と比較しても、CO2排出量を28%削減している。さらに環境に配慮した商品を目指そうと、カーボンオフセット製品の認証を受けた。

 同JAの担当者水口一平さん(34)は「作り手と買い手が取り組みの意義を一緒に考えて、一緒にCO2を減らせれば」と言う。JA直売所グリーンファーム石山店(同市石山寺)と堅田店(同市堅田)で、三十キロの玄米が一万二千二百円、三キロの白米が千六百二十円で買える。

 (堀尾法道)

中日新聞


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