遊・友・知的/朝日山森林公園を守る会

2012/10/29

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「みんなでこうやって話をするのが楽しいんやな」「不思議と人が集まるんは、地域の絆があるけんやろか」―。 

作業が一段落した休憩時間は、和気あいあいとして、おしゃべりが弾む。「地元住民の手づくり公園」として開園した三豊市高瀬町の朝日山森林公園。同公園を維持管理するため、地元有志で結成したのが「朝日山森林20+ 件公園を守る会」だ。「あの人がリーダーになって、いろいろ作ったなあ」。コーヒーを飲みながら昔話に花が咲く。

会の発足から20年が過ぎ、最高齢は90歳になった。今でも50人の会員が9班に分かれて、2班ずつ4日に1度集まる。木の剪定(せんてい)や掃除、草刈りなど、広い公園の手入れをすれば、時間はあっという間に過ぎていく。午前8時に集まって10時に休憩、正午にその日の作業を終える。「仕事が好きなわけではないんやけどな、ついつい来てしまう」とは、長年の会員の言葉。

公園の3大イベントは、新春祭、桜祭り、秋祭りで、現在は11月3日開催の秋祭りに向けて準備の真っ最中。近隣農家の野菜などを低価格で提供する「農産物品評会」は毎年、来園者に人気だ。会員が畑で育てたサツマイモを使った焼き芋も販売している。

準備に力が入るのは「案山子(かかし)コンクール」。当日、応募作品を30体ほど展示する。作る人も見る人も楽しめる企画をしようと、貞広茂樹会長の提案で始まった。同様のイベントを行う岡山県にも足を運び、見学したそうだ。
会員に、息の長い活動を続ける秘訣(ひけつ)を聞いてみた。

「木の世話やイベントの準備は手間なんやけど、人に喜んでもらえると思ったら頑張れるな」「先輩の姿を見たら、自分もあの年まで頑張ろうと思う」「山の整備が生きがい。来るのが楽しみや」
答えはさまざまだが、根底にあるのは古里への愛情。それぞれが、感謝の気持ちを込めて作業に当たっている。

ひとこと=誘い合って参加増
貞広茂樹会長の話 これまで、会員や地域の人同士が誘い合って活動に参加し、仲間が増えてきた。「地元に恩返ししよう」「年を取っても引きこもらないように」という気持ちですね。私も誘われて入会したんですよ。会員の高齢化が進んでいるので、若い世代にも積極的に参加してほしいですね。

グループメモ
●団体名 朝日山森林公園を守る会
●発 足 1989年
●会員数 50人
●代表者 貞広茂樹
●活動日 毎月1、5、9、13、17、21、25、29日
●問い合わせ 朝日山森林公園 電話0875(74)6001

四国新聞j社


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