神話博のCO2 間伐で相殺

12/6/12
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島根県は、出雲大社(出雲市)周辺で開く観光イベント「神話博しまね」での電力使用に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を森林整備で吸収するため、企業から200万円の寄付を募っている。CO2排出量と吸収量を相殺する県独自のカーボンオフセット制度を周知する狙い。

 神話博は7月21日から11月11日まで114日間、大型スクリーンに出雲神話を紹介する短編映画を映し出す映写機のほか、ステージの照明などで電力を消費する。期間中の使用電力量は約27万キロワット時で、県の算出ではCO2排出量は約200トンに上る。

 県によると、同市内11カ所に広がるスギやヒノキの人工林約24ヘクタールを間伐して葉への日照条件を整えれば、ほぼ同量のCO2を吸収できるという。

 県が2010年度に創設した「島根CO2吸収認証制度」を活用。企業からCO2削減量1トン当たり1万円の寄付を受け、地元の森林組合の間伐経費に充てる。協力企業は、神話博の公式ガイドブックなどで紹介されるほか、法人税が控除されるメリットがある。

 県森林整備課によると、11年度に10社が同制度を活用したが、間伐や植林で増加したCO2吸収量は年間約150トンにとどまる。同課は「地球温暖化の対策と林業の振興を両立できる制度を企業にもっと知ってほしい」としている。申し込みは6月30日まで。同課=電話0852(22)6541。

中国新聞


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