森林税導入へ骨子案

2012年6月1日
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有識者らが森林税の導入について議論する「森林づくりに関する税検討委員会」(委員長=松村直人・三重大教授)の会合が31日、津市で開かれ、個人に年間1000円、法人には資本金の額に応じて2000円~8万円を課税する骨子案をまとめた。県民からの意見を募集した上で、8月までに報告書を作成し、鈴木英敬知事に提出する。県は年間約10億円の税収を見込んでおり、間伐など森林整備の財源に充てる。

 骨子案では、昨年3月の東日本大震災による津波や、9月の台風12号による土砂崩れなどを例に挙げ、「災害に強い森林づくり」の重要性を強調。厳しい財政状況の中、その財源を確保するためには、新たな税の創設が必要と結論づけた。

 税率については、現行の個人県民税均等割(1000円)の超過課税として、個人に対して年間1000円、県内に事業所を持つ法人には、法人県民税均等割額の10%を課税する。資本金1000万円以下の法人は年間2000円、1千万円超~1億円以下が5000円、1億円超~10億円以下が1万3000円、10億円超~50億円以下が5万4000円、50億円超は8万円となる。

 税金の使い道は、土砂崩れの恐れがある森林の整備や流木の原因となる不要木の除去に5年間で計22億5000万円、伐採後放置された森林を広葉樹林として整備する費用に同7億2000万円、津波に強い海岸防災林づくりに同2億円など。

 また、森林環境教育の一環として、小中学校に木の机や椅子を整備するほか、公共施設などにも木材の活用を進める。税金の使途については第三者による評価委員会を設置し、5年ごとに制度を見直す。

 県は6月の県議会で骨子案を説明。検討委員会から報告書を受けた後、県議会に条例案を提出し、早ければ来年4月にも新税を創設する方針だ。県によると、森林税は愛知や岐阜など33県がすでに導入している。

読売新聞


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