社会実験:放置森林、住民協力で再生 間伐材、地域通貨と交換--きょう・21 日、笠置町など /京都

2012年1月14日
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林業衰退で放置された森林を里山として再生させる方途を探ろうと、
笠置町などは14、21の両日、間伐材を提供した町民に、地域通貨を
渡す社会実験を実施する。総務省の「緑の分権改革調査事業」の一環。
提供された間伐材はペレットに加工し、町が全額出資する有限会社が
運営する温泉施設「いこいの館」の燃料に活用する。【北村弘一】

 社会実験は町と同志社大、町森林組合、コンサルタント企業などでつくる
町環境経済好循環推進協議会が実施。放置された森林が多く存在し、
間伐材や小水力を活用したエネルギー開発に努める町が、過疎地域が自立して
存続できるモデルとして確立を目指している。

 町最初の地域通貨は「かさぎ」と名付けた。募集に応じた町内の旅館、
温泉施設、ガソリンスタンドなど8店舗で使用可能で、町は今後も店舗拡大を
呼びかける。今回のポイントの有効期間は4週間だが、実験結果も考慮しながら、
期間の延長なども検討する。

今回募るのは長さ1~4メートルの間伐材、小径木で樹種は指定しない。
ひどい腐りがないことや、枝が付いていないのが条件。「いこいの館」駐車場で、
1立方メートル(軽トラック1杯分)あたり3000円分の地域通貨と交換する。
先着順で、収集上限は20立方メートル。町民限定だが、林業を生業とする者の
提供は認めていない。
町の担当者は「放置されている山林を、里山として手入れしてもらうために
どの程度のメリットがあればいいかを検討したい。町にお金が回る仕組みも実験したい」
と話している。

毎日新聞


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