2011.12.19
NEDOは、木質バイオマスからバイオエタノールを効率よく低価格で生産する技術を
確立するために、広島県呉市にある王子製紙呉工場内に試験用パイロットプラント
を建設して実証試験を開始する。本プラントでは、木質バイオマスを1日あたり最大
処理量は1トン使用して、バイオエタノールを250~300リットル生産することが可能
で、試験用パイロットプラントとしては国内最大級の規模となる。
この実証試験は、2009年度から王子製紙、新日鉄エンジニアリング、(独)産業技
術総合研究所に委託して研究開発している「セルロース系エタノール革新的生産シ
ステム開発」の一環として実施する。本事業では、食料と競合しない木質バイオマ
スから、効率よく低価格でバイオエタノールを生産するために、栽培から収穫・運
搬・貯蔵、糖化・発酵・蒸留を経てバイオエタノールまで至る一貫生産技術を開発
する。
国内の産官学で培われたバイオエタノールの生産技術を駆使して、国の進める「バ
イオ燃料技術革新計画(2008年3月)」の目標達成と、再生可能エネルギーの普及に
貢献することが目標。また、現在は化石資源から製造されている様々な化学製品な
どが、この技術を応用してバイオマスから製造可能になることも視野に入れる。
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