カーボンオフセット空港で売り出そう、流氷観光期の産業を活性化

2011年12月3日
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 地球温暖化の原因といわれる二酸化炭素(=カーボン、CO2)を減らすため、日常生活や経済活動で出るCO2の量を、植林、間伐、自然エネルギーなどのCO2削減活動で埋め合わせ(オフセット)するカーボンオフセット。環境省が行う「地方発カーボンオフセット認証取得支援事業」に応募したオホーツク紋別空港ビルが、来年2~3月の流氷観光期にあわせたキャンペーン事業の認可をこのほど得た。オホーツク紋別空港では市観光交流推進室などの協力を得ながら、来年2月1日から3月10日まで空港利用客を対象に、特典グッズやクーポン券を配布するキャンペーンを行う。事業認可は、空港としては第1号であることから「全国初のカーボンオフセット空港」として積極的に売り出し、地元産業の活性化と搭乗率の向上を図る考えだ。
 流氷の季節である2~3月に紋別空港で排出するCO2の量を、紋別市の森の間伐により木の成長を促すことでCO2を吸収して埋め合わせ(オフセット)する。具体的には、オフセットクレジット(J-VER)制度に登録している紋別市の「流氷の森」(大山、八十士地区の市有林約200ヘクタール)から、オホーツク紋別空港ビルが吸収・排出量をクレジットとして買うことになる。
 試算では、冬期2~3月の2ヵ月間、オホーツク紋別空港ビルから出るCO2の量は、暖房用の重油や電気の消費など約100トン。市が登録しているオフセットクレジットの現有量約1200トン分から、この排出分を買い取り、埋め合わせすることで、環境に配慮した紋別の街づくりをアピールしていく。
 市観光交流推進室によると、流氷観光期の期間中は紋別空港に約4000人が降りる見込み。記念グッズの配布は、この降りた人が対象で、「オフセット空港」を利用した証として利用証明書を発行する。証明書には、ハイヤークーポン券、協賛店クーポン券などを付け、利用の促進を図る。また搭乗記念の森林認証材コースターなどもプレゼントする。

北海民友新聞社


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