ミクニは北海道モミの間伐材から抽出した精油を使った携帯型の空気清浄機「air leaf by(エアー リーフ バイ)クリアフォレスト」を10月1日に発売した。大気中の二酸化窒素を低減・除去し、病気や老化の原因とされる活性酸素の生成を抑制する。
抽出液にはリラックスや抗ストレス効果があるとされる成分が含まれ、気軽に携帯して森林浴をしたときのような気分を楽しめる。香りはローズ、ラベンダーなど4種類。好みのアロマオイルを専用パッドに染み込ませて使うことも可能。本体をスライドさせれば電源が落ち、香りが流れ出る穴も閉まるので、香りが漏れにくく携帯しやすくなる。
価格は2940円、同時発売の同シリーズの加湿器と合わせ初年度10万台の販売を狙う。
【日経産業地域研究所研究員の視点】
絶対評価に基づき採点した(フィルターでホコリや花粉を吸着する空気清浄機は多いが、携帯型で機能性樹脂抽出液による二酸化窒素の除去効果や森林浴効果を最大の特徴として打ち出したものは珍しいため)
「森の力で空気をキレイに」というキャッチフレーズ通り、北海道モミの葉や枝からの抽出精油で作ったビーズがパーソナル空間の二酸化窒素を低減するという発想はユニークだ。たばこの煙にも含まれる二酸化窒素は、肌荒れの原因とされる活性酸素を発生させる大気汚染物質なので、美容と健康を気にする人たちにはニーズがありそう。
ビーズには樹木が発散する揮発性物質のフィトンチッドが含まれているため、持ち歩けばどこでも森林浴に来ているかのようなリラックスした気分になれるところもいい。ただ、ビーズの香りがやや人工的で、評価委員も指摘するように種類が少ない。
電池やビーズが1日4時間使った場合、1週間で消耗する計算のため、ややせわしなく経済的ではない。販売台数1台当たり10円を岩手県陸前高田市の松林再生などに寄付するという取り組みは評価できるが、コンセントを使わないから「節電ニーズに対応」しているとうたうのは言い過ぎのような気がする。
携帯型とはいえ、机周りに置いて使う場合などはコンセントが利用できれば便利だろうし、電池やビーズがもっと長く持つような工夫もほしい。
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