2011年07月12日
スギの間伐39 件材を配合したコピー用紙「木になる紙」を使用する自治体が増え、佐賀県内でも13市町が導入するなど普及してきた。購入費の一部が間伐材を出荷した森林所有者に還元される仕組みで、九州で初めて全庁的に導入した佐賀市は年間約100万円を還元。木材の地産地消や森林保全、地球温暖化防止に一役買っている。
「木になる紙」は九州森林管理局(熊本市)や製紙メーカーなど官民でつくる「国民が支える森林づくり運動」推進協議会が開発。販売量に応じて製紙会社がA4サイズ1箱(2500枚)当たり50円を拠出し、森林所有者に還元している。
佐賀市は2009年6月から試験的に導入。10年度は2万箱を購入し、2年間で約200万円を還元した。全国の団体・法人別順位では農林水産省、九州電力に次いで佐賀市が3位。全国の市町村別ではトップで、2年間で約3万8200キログラムの二酸化炭素排出削減につながった。
県内では佐賀市のほか、嬉野市や江北町など7市5町が購入を始めた。佐賀市契約検査課は「全国のコピー用紙全体の購入量からみれば、間伐39 件紙の実績はまだ少量。市の取り組みが契機になり、ほかの自治体や企業、一般に広がっていけば」と期待を込める。
九州森林管理局によると、昨年度は27万箱のコピー用紙を供給し、計880万円が森林所有者に還元された。
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