2011年1月15日
岐阜県御嵩町のみたけの森で昨年6月に挑戦し、ギネスの新記録に認定された「流しそうめん2500メートル」で使った竹レールを、遊歩道の整備に活用する試みが同町で始まり、14日、竹レールを剪定(せんてい)枝粉砕処理車でチップ状にする作業がスタートした。出来上がった約3センチ四方、厚さ約1センチのチップは、旧名鉄八百津線の線路跡地に敷設され、町民らが利用する遊歩道として生まれ変わる。【小林哲夫】
同町のボランティア団体「水土里(みどり)隊」が中心になって行う事業で、粉砕処理車は地元企業「KYB」から今月28日まで無償で借り受けた。
線路跡地は、同町が01年に取得し、地元住民らが草刈りをするなど保全を図ってきた。ギネス記録を達成した竹レールの一部は炭に加工し、今回残った長さ約5メートルの竹約500本を遊歩道整備に活用することになった。今月11日から粉砕処理車を借り、竹レールとは別に山から切り出した雑木の間伐材を粉砕し、幅約3メートルの線路跡地に約40メートルにわたってチップ材を敷き詰めた。
この日粉砕を始めた竹レールのチップ材も使って最終的に延べ約140メートル区間を整備し、健康づくりための遊歩道や児童の通学路として使用できるようにするという。
この日の作業には、水土里隊や町職員、KYB職員ら約15人が参加。処理車の後部から竹レールを押し込む、巨大な鉛筆削りのような作業に取り組んだ。28日まで竹の粉砕を進め、2月には住民やボランティアらが参加してチップ材をならし、安心して歩ける遊歩道を完成させる。
水土里隊の武藤哲生隊長(69)は「今回は竹だけでは足りないので材料集めをして協力している。間伐材の端材が有効活用され、山がきれいになり、さらに遊歩道にも使われる。やりがいがある取り組みです」と話している。
<毎日新聞 2011.1.15.>