2011年1月20日
県立嘉穂総合高校大隈城山校の1年生25人が19日、嘉麻市大隈町で遠賀川につながる小川に竹炭を沈める作業をした。NPO法人遠賀川流域住民の会(窪山邦夫理事長)の森林整備と河川浄化を同時に進めるプロジェクトの一環で、上・下流の2カ所に計13袋を設置した。
窪山さんによると、竹林は適度に間伐しないと周辺の森にも広がるうえ、根が浅いため土砂災害が起きやすい。しかし近年、タケノコ掘りや竹細工が減ったため、人の手が入らない竹林が増え、問題になっているという。
住民の会はボランティアを募り、昨年8月から3回、同市内の竹林計3000平方メートルを間伐し整備。竹は窯で焼いて炭にした後、ネットに入れられた。炭には水を浄化する作用があり、各地の川に置くことにしたという。
同校は環境教育として、活動に継続参加。この日は、生活用水が流れ込む小さな川に、男子生徒が手分けして竹炭を沈めた。
同校は定期的に水質調査を行う方針。竹炭は半年ごとに取り換え、使用済みは肥料にするという。
堀内蓮君(16)は「川はぬるぬるして気持ち悪かった。竹炭で少しでもきれいになってほしい」と話していた。【伊藤奈々恵】
<毎日新聞 2011.1.20. 地方版>