JAXA、高精度の森林分布図 COP10で紹介

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は21日、地球観測衛星「だいち」を使い、世界の森林分布を示した地図を作製したと発表した。判別できる大きさを示す分解能は10メートル間隔と世界最高精度。従来は50メートル間隔だった。森林の減少状況や二酸化炭素(CO2)排出量の把握などに役立つ。名古屋市で開催中の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で紹介する。

 森林地図は2009年6月から9月までに、だいちが観測したデータを使って作製した。従来の衛星では曇り空だと観測が難しいうえ、赤道付近の熱帯雨林の把握ができず、地図の作製には数年かかった。だいちは特殊なレーダーを使い、天候に左右されずに地上を観測できる。

 今回作製した地図と過去に作製された地図を比べれば森林の増減が一目で分かる。アマゾンのある地域では、森林が減少している場所が特定できたという。

<日本経済新聞(2010.10.24)>


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