机や椅子で「木育」 浜松市、国際認証の天竜材導入

2011/8/26
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浜松市は、国際的な「FSC(森林管理協議会)森林認証」を受けた天竜ヒノキで児童用の机・椅子を作り、市内の4小学校に3学期から導入する。FSC森林認証の啓発と、子どもたちへの「木育(もくいく)」を兼ねたモデル事業。FSCの国内プロモーションを担当しているFSCジャパン(東京都)によると、FSC材の学習机・椅子の学校への導入は全国的にも珍しいという。
 天竜林材業振興協議会(会長・岡本均春野森林組合長)に委託し、机と椅子を約200セット作る。導入を希望した東、西、南、浜北区の小学校各1校に振り分け、主に1年生が使用する。併せて森林の役割や林業についての出前授業も実施する。
 FSC森林認証は、持続可能な森林管理を審査する制度。環境に配慮した木材としての付加価値が期待され、浜松市の森林施策はFSCの認証林・材を重要視している。
 浜松市内でFSCの認証取得が広がりを見せていることから、モデル事業を企画。市の担当者は「公共部門がまず率先して使わなければ、民間での利用は進まない。出どころが明確な木材を当たり前に使う文化を創っていきたい」と意気込む。
 市によると、旧天竜市など天竜区内の小学校の多くは、合併前から木製の学習机や椅子を使用しているという。FSC材の学習机・椅子を導入する背景には、市街地の市民にも林業への関心を高めてもらう狙いもある。

静岡新聞


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