ストレス減り胃袋シャキッ 話題の「森林セラピー」って何

1f774bdd99019194660a742a5a9db08220170916153759026_262_262仕事や家庭生活に疲れた中高年に「森林セラピー」が話題だ。

森林セラピーとは、NPO「森林セラピーソサエティ」が推進している森林環境での健康維持・増進活動のこと。事務局の鈴木舞恋さんによると、「科学的な研究を背景に森林浴を一歩進めたもの」で、基本の森林散策に、呼吸法やヨガ、アロマテラピーなどさまざまなプログラムを組み合わせ、「森林セラピーガイド」や「森林セラピスト」など認定資格者の指導の下に行われる。

この森林セラピーを楽しめる場所が「森林セラピー基地」で、最適な散策路「森林セラピーロード」を2本以上そなえている。同NPOが、リラックス効果など科学的検証をもとに2006年から認定。現在、北海道から沖縄まで全国に62カ所ある。

そのうちのひとつ、東京都奥多摩町の「おくたま巨樹に癒される森」は、08年に認定された東京唯一の森林セラピー基地だ。森林セラピーロードは5つと全国でも屈指の規模。中でも「香りの道 登計トレイル」(約1.3キロ)は、日本初の森林セラピー専用に設計された道で、車イスでも利用可能。山登りより気軽に楽しめる。

森林散策の途中には、医師監修のオリジナル健康ハーブ茶と手作りクッキーでの「森のティータイム」と、やはり医師監修の「奥多摩式森林呼吸法」を行うのが定番。オプションとして、森林ヨガ、そば打ち、陶芸、木工、アロマオイル作り&マッサージ、星空浴、温泉浴など多彩なプログラムが用意されている。

運営する「おくたま地域振興財団」の徳王龍介事務局長が言う。

「実施前にストレスチェック(注・唾液内のアミラーゼの数値を測定)を行うのですが、実施後には半減している人もいます。都会に暮らしている人ほど効果は大きい」

ガイド料金は1人7800円~。人気のプログラムを組み合わせたツアーも行われている。

広島県の「神石高原町」は、今年6月にオープンした新しい基地。森林セラピーロードは3つだ。そのうちの「神石高原ティアガルデン」では、オプションで全国初のセラピードッグとの森林セラピーが楽しめるという。事務局の惣道久敬さんが言う。

「予約していただければ地元産の米と食材を使った『森林セラピー弁当』を昼食時にご用意。コースの近くには地元特産の在来種コンニャク芋を使った『こんにゃくラーメン』が名物の食堂もあります」

胃袋も健康になれそうだ。ガイド料金は1人6500円~。弁当代は別。

他の森林セラピー基地でも個性的なコース、プログラムを用意。詳しくは「森林セラピーソサエティ」の公式サイト(http://www.fo-society.jp/)を参照。

日刊ゲンダイ