都内4大学5人の学生が那賀町木沢地区に滞在し、生活様式や伝統文化について住民への聞き取り調査などを行っている。若者の目線で探した地域の魅力を住民に再認識してもらおうと、町地域おこし協力隊の桑高仁志さん(36)が企画し誘致した。5人は9月7日まで滞在する。
町内で最も山深い集落がある那賀町岩倉では、住民の植田栄さん(83)に聞き取り調査。近くに商店もない7世帯の集落の暮らしについて学生が「不便ではないか」と尋ねると「食料は買いだめが習慣で、停電しても自家発電機がある。元気なうちはずっと住みたい」と答えていた。
観光学に興味があり参加した亜細亜大3年、佐々木朋希さん(20)=埼玉県飯能市=は「山間部に住む人ならではの新鮮な話が印象的」と話していた。
5人は木沢地区で人形浄瑠璃や郷土料理、川遊びなどの体験活動をしながら、住民と交流し、地域への提案をまとめる。
【写真説明】植田さん(右端)から話を聞く学生=那賀町岩倉の岩倉公民館