兵庫県建築士会浜坂支部青年部会(高橋徹部長)らでつくる「カヌープロジェクト実行委員会」が間伐材を利用して製作していた手作りカヌー6艇が新たに完成し、28日、香美町香住区浦上の柴山湾で進水式が行われた。製作に取り組んだ香住高校の生徒や県内外のグループが参加し、初こぎを楽しんだ。
初こぎを楽しむ高校生たち=28日、香美町香住区浦上の柴山湾
同プロジェクトは、2007年に間伐材の利用や里山保全の啓発を目的に始まった取り組み。これまでに6艇のカヌーを完成させている。第3弾となる今回は山陰海岸ジオパークを応援しようと、進水式の場を矢田川から柴山湾に変更した。
今回のカヌーは、昨年2月に製作に着手。同6月に兎和野高原野外教育センターの協力を得てカヌーの材料となる直径30~60センチの杉の間伐材13本を伐採した。今年2月からは、6団体が1艇平均約140時間の作業を行い、完成させた。完成したカヌーは6艇で、いずれも長さが5・2メートル。5艇は1人乗りで1艇が2人乗り。
進水式には、地元の香住高校や製材会社などカヌーを製作した県内外の6団体約80人が出席。カヌーの操縦方法などを学んだ後、それぞれ海に向かってこぎ出し、湾内を巡っていた。
香住高校海洋科学科3年、山根涼君と小畑尚登君は「一生懸命作ったかいがあり、かなりいいカヌーができた。まだカヌーをうまく操れないが、とても楽しい」と喜んでいた。
<日本海新聞(2010.8.29)>