ことし1月に青森市のJR青森駅ビル「ラビナ」にオープンした子ども向け施設「もくもく~木育広場~」が、5月末で来場者数1万人を突破した。青森県産材を使った木のおもちゃをそろえ、ビル内で子育てと買い物を両立できることから、人気を集めている。
木育広場は、天候に関係なく、子どもが肌で木のぬくもりを楽しめる環境をつくろうと、NPO法人「弘前こどもコミュニティー・ぴーぷる」(青森県弘前市)とJR東日本青森商業開発(青森市)が共同で開設した。
ラビナ5階にあり広さは約300平方メートル。県産のヒバを使った積み木やパズル、輪投げなどのおもちゃが並ぶ「もくもく広場」と、滑り台のある「もくもくやま」などのスペースに分けられる。床には県産のスギが張られ、靴箱にはリンゴ箱を活用している。
一度入場料を払えばその日は出入りが自由。子どもと父親が広場で遊んでいる間、母親が別の階の美容室に行ったり、買い物をしたりできる。0歳児から利用でき、授乳室も備えるなど子育て世帯の利便性を重視した。
月に2回は家族で訪れるという黒石市の会社員三上直樹さん(36)は「フロア全体が優しい感じ。危ないおもちゃがなく安心できる。子育て世帯には貴重だ」と語る。
家族連れを中心に休日には1日約200人が来場する。ぴーぷる理事の工藤英子さん(55)は「利用者からは、帰宅しても子どもがにこにこしている、と言われる。木育の効果だ」と話す。来場者の要望に応えたイベント開催も計画している。
営業時間は午前10時~午後5時。月曜定休。大人300円、小学生まで200円。連絡先は同広場017(763)0165。