長野県上伊那地域八市町村と上伊那森林組合でつくる上伊那林業再生協議会は、地元産のカラマツやヒノキの間伐材を使い、小、中学校用の学習机の天板やいすなどを製品化した。本年度中に、管内の一部の小、中学校でモデル的に導入してもらい、普及を進めていきたいという。
机の天板は縦四四・五センチ、横六四・五センチで、カラマツの集成材を使用。いすは音楽室や図工室用で、座面は縦横各三十センチ、高さ四十五センチ。座面中央に穴を開け、持ち運びやすくした。重ね置きの際にずれないよう凹凸を付けている。ヒノキ、カラマツ製の二種類ある。
教室や廊下の壁に使う腰板も開発。カラマツ製で、けがの危険を避けるため、角がないよう加工してある。いずれも県の補助事業を活用して開発した。
既に伊那市、駒ケ根市、飯島町、宮田村の小、中学校の一部で利用を検討中。本年度内に導入される見込みという。
県上伊那地方事務所林務課によると、地域内では、樹齢五十年以上の利用期に達したカラマツが多い。協議会は今後、学校用品の普及などで木材利用を増やすのに合わせ、子どもたちに木の大切さを伝える木育講座にも力を入れる方針だ。