長野県木曽郡上松町の赤沢自然休養林で二十六日、開園式と森林鉄道の出発式があり、町や木曽森林管理署の関係者、観光客らが今シーズンの幕開けを祝った。
田上正男町長は、木曽森林鉄道が「林業遺産」に選定されたことに触れ、「新しい称号がついたのは地域としてうれしい。さらに森林のよさを知ってもらい、多くの人に訪れてほしい」とあいさつした。
無料の始発便には、家族連れなど七十人が乗車。ゆっくりと進む客車から樹齢三百年を超すヒノキ林などを眺め、自然の魅力にあふれた片道一・一キロの道のりを楽しんだ。
県上松技術専門校に入り、千葉県から町内に移り住んだばかりの青木卓也さん(37)は、妻の志穂さん(32)と来園。「木々も水もきれいで、心が洗われたみたい」と、笑顔だった。
森林鉄道の運行と開園は十一月九日まで。九月二十八日には、導入百年を迎えたボールドウィン蒸気機関車の記念イベントがある。
(福本雅則)