被災した海岸防災林の再生などを考える「ふくしまの森・復興大会」は22日、南相馬市民文化会館で開かれ、本県の森林づくり推進を提唱する大会宣言を採択した。県森林・林業・緑化協会や県、地元市町村、森林関係団体でつくる実行委員会の主催。大会テーマに「海から里、森林へとつながるふくしまの森づくり」を掲げた。
式典で浅和定次実行委員長が「県民一丸となり、美しい福島の森の復興を進めたい」とあいさつし、根本匠復興相(衆院本県2区)や桜井勝延市長らが祝辞を述べた。高橋和子さん(相馬市・県もりの案内人)が相双地方の林業再生、上原和直さん(南相馬市・上原樹苗取締役)が苗木生産について、それぞれ意見発表した。
南相馬市の原町一中2年の角南祥一朗君と菊地阿子さんが「自然と人との共生や循環の理念に基づいた森林づくりを進める」などとする大会宣言を提案し、拍手で承認した。元日本森林学会長の太田猛彦東京大名誉教授が記念講演した。
式典に先立ち、同市鹿島区北海老の海岸防災林で現状視察と祈念植樹を行った。県内外から集ったボランティア約350人が参加し、KDDIが寄贈した2千本のクロマツの苗を植えた。会場で相馬地方森林組合と県森林組合連合会、農林中央金庫が市に木製防風柵を贈った。