京都府立林業大学校の初めての卒業式が10日、京丹波町本庄の和知ふれあいセンターで開かれた。在校生や保護者、学校関係者など約50人が出席し、林業の将来を担う1期生17人の門出を祝った。
同校は西日本唯一の林業専門の教育機関として2012年に開校。北は宮城県から南は広島県まで全国各地出身の20~35歳の1期生が、2年間の教育を終え卒業を迎えた。うち15人が森林組合や製材所など林業関連の仕事に就く。
式では卒業生が1人ずつ只木良也校長から卒業証書を受け取った。只木校長は1期生を裸地に最初に生える先駆植物(パイオニア植物)に例え「パイオニアたちはすばらしい環境で育つことができた」と行政や地元住民の支援に感謝した。卒業生には「これからもパイオニアの道は続く。厳しいときもつらいときもあるが、林業大学校、和知のまちを思い出して奮闘努力を願う」と健闘を祈った。
卒業生を代表して高﨑則兎さん(27)が「一人前の技術者を目指して学び研さんし続ける姿勢を忘れず、知識と技能をさらに磨いていく」と決意を表明した。
卒業生は式後、各地に散らばる仲間や後輩、教職員と2年間を懐かしみ、話に花を咲かせた。古原拓也さん(28)は「ドイツ研修で現地の特色ある林業を学んだことは思い出深い」と振り返り、「狭い業界なのでいろんな場所で会えると思うし、活躍する姿を見られたらうれしい」と話した。