森のレジャー施設計画 松川町が「およりての森」に【長野】

IP131028TAN000154000長野県下伊那郡松川町大島の町営温泉施設「清流苑」の近くに広がる森林「およりての森」に、町がフランス発祥の森のレジャー施設「フォレストアドベンチャー」の整備を計画している。既存の立ち木をそのまま使って自然に親しめる施設として、山梨県や静岡県、鹿児島県など全国13カ所で運営されている。長野県内にはまだない。町は来年4月をめどに施設の運営などを担う組織を立ち上げ、同7月の開業を目指している。

松川町が28日の町議会全員協議会で説明した。国内で同施設を展開する会社「パシフィックネットワーク」(山梨県富士河口湖町)によると、フランスの会社「アルタス」が1997年に企業の研修用に設けたのが同施設の始まり。立ち木に張ったケーブルやネットなどで遊ぶことができる。

松川町は、観光誘客に向けたおよりての森一帯の整備を進めており、今年3月にはNPO法人「森林セラピーソサエティ」(東京)から癒やしの効果がある「森林セラピー基地」として認定を受けた。4月には遊歩道を整備。さらなる集客策として、同施設のブランド力にも着目したという。

松川町産業観光課によると、パシフィックネットワーク社と商標契約を結び、町100%出資の公社か、NPO法人が運営に当たる計画。町役場内に年内にも町職員による研究室を立ち上げ、運営組織の在り方や構成員などを検討する。3カ所から建設地の選定も進めており、来年4月にも着工する。面積や事業費などは未定。

全協での説明で、深津徹町長は「非日常を求めてやって来る観光客に町の特性を生かしたプランを提案し、長く滞在してもらえるようにしたい」と述べた。

パシフィックネットワーク社は2006年、山梨県鳴沢村に国内初の施設「フォレストアドベンチャー・フジ」を建設。同社や同社と商標契約を結んだ企業などが各地の施設を運営している。

信濃毎日新聞