「カキに恵みを」山林再生へ【広島県】

Tn20131018016201広島県廿日市市特産のカキ養殖に恵みをもたらす山林の再生を目指す林業や漁業者のグループ「広島西部ロハスの会」が、活動を活発化させている。廿日市市浅原の山林整備が8年目となることしは、作業道やイベントエリアの整備を始め、環境学習や憩いの場づくりにつなげる。20日には植林会を開く。

広島西部ロハスの会は、海に流れ込む栄養分を育む山林の重要性に着目した地御前漁協の組合員が2006年、林業、建設業者たちと設立した。20年ほど前までクリ園だった山麓の民有林約14ヘクタールを活動場所とし、15年まで10年間の植林を決めた。これまでに約2ヘクタールで枯れ木や雑木を伐採し、クヌギやヒノキ約2800本を植えた。

ことしは植林区域を山頂側に広げる。春以降、約200メートルの作業道をふさぐ倒木を撤去。広場にはイベントに使う幅8メートル、奥行き3・5メートルのスギ材のステージを造った。20日午前9時からの植林会では、約0・2ヘクタールに約400本を植える。土壌による水質浄化について学ぶ実験もある。

今後は遊歩道や休憩用のベンチを整備し、環境学習や音楽会など、活動の幅を広げていく。本年度から15年度まで3年間の事業費のうち1500万円は、広島県の「ひろしまの森づくり事業」から補助を受ける予定という。

永本清三代表(56)は「多くの人が散策を楽しみ、山林に触れる場を目指す」と意気込む。植林会の参加費は昼食代を含めて中学生以上千円、小学生500円。前日までに申し込む。事務局=電話0829(31)6655。

【写真説明】ステージ造りを進める永本代表(左)たち。奥は20日に植林をする山林

中國新聞