里山整備による資源の循環を推進しているNPO法人バイオマス丹波篠山 (岸本正紀代表理事) は、 篠山の間伐材を使った割りばし2万膳を作製。 10月12―14の3日間、 篠山城跡周辺で行われる 「丹波篠山味まつり」 の食会場で、 約1万膳を無償配布し、 残り1万膳を市内の飲食店に供給する。
バイオマス丹波篠山は、 昨年12月から垣屋、 真南条上、 向井の3カ所に 「木の駅」を設置し、篠山市内の間伐材を受け入れている。その間伐材のうち、約0・8立方メートル分を原料に、 国産割りばしを量産している岡山県西粟倉村の業者に製作を依頼。 割りばしの袋は、 同法人が篠山らしいデザインにした。
NPO法人バイオマス丹波篠山は、 間伐材を粒状にした燃料で使用するペレットストーブの設置を促進するなど、 「間伐材の加工品の消費を増やすことで間伐が進む」 という基本方針を掲げており、 さらに市民に消費の動機づけをしようと割りばしを考案した。 また、 多彩な食材に恵まれ、 丹波焼などの器もある篠山市で、 割りばしも篠山産にすることで、 「オール篠山産」 の食を観光客にPRしたい考えもある。
祭り終了後、 市内の飲食店に篠山産の割りばしの利用を呼び掛けるほか、 使用後の割りばしをペレット化し、 再利用を考えている。
同法人の高橋隆治さんは 「市内で間伐材の割りばしの消費を増やし、 里山の地産地消を進められれば」 と話している。
同法人は8月に木材利用コーディネーターを置き、 「木の駅」 事業をはじめ、 間伐材のペレット化、 ペレットストーブの設置促進、 人工林の間伐支援事業などの推進を強化している。
篠山産間伐材の割りばし、 間伐材の搬出、 伐採木の相談、 ペレットストーブの設置相談などは同法人西紀事務所 (079・593・1150)。