新生児に木製品を贈呈 鷹栖町が「心のかけはしプロジェクト」開始

10北海道【鷹栖】町は、町内で4月以降に生まれた新生児に対し、町産材で作った木製のはしとスプーンを贈る「親と子 心のかけはしプロジェクト」を始めた。親と子の絆をいつまでも大切にしてもらえる記念品をと、町独自の贈り物を考案した。

記念品は、はしとスプーン、ケースのセットで、町有林のミズナラの間伐材で作る。初めての離乳食を木製のスプーンで食べ、離乳食が終わったら木製のはしでご飯を食べてほしいという願いを込めている。

子供が大きくなった後、スプーンとはしをしまうケースには、子供の名前と生年月日、両親から子供へのメッセージが刻まれ、写真立てとしても使えるように工夫している。

記念品の試作品は既にできあがっているが、完成品を作るには、ミズナラ材の乾燥に約半年かかるなど時間がかかり、記念品が親子の手元に届くのは、来春になる見通しだ。

旭川周辺では、東川町などが新生児にいすを贈る「君の椅子プロジェクト」を行っており、鷹栖町でも独自のお祝いができないか、検討していた。町の中堅職員が、町産木材を活用した今回のプロジェクトを発案した。

町の記念品は、新生児の両親にも評判になっている。4月17日に生まれた申請第1号の永山凌睦(りむ)君の父喜一さん(34)と母歩美さん(34)は「子供がマチに歓迎されているようで、本当にうれしい。子供にとっても記念になります」と喜ぶ。

谷寿男町長は「子供はマチの宝。大きくなってからも、記念品を見る度に、ふるさと鷹栖を思い出してもらえれば」と話している。(拝原稔)

北海道新聞