2013/3/3
上勝町旭の宿泊交流施設・山の楽校(自然の宿あさひ)が、町産スギの間伐材を使って製作・販売している木のおもちゃ「てるぺん」を、4月から出版大手を通じて全国で売り出す。これまで県内を中心に販売していたが、販路を拡大することで間伐材の利用を促し、森林再生と町の活性化につなげる。
てるぺんは高さ10センチ、縦横4センチの椅子の形のおもちゃ。椅子の脚をブロックのように組み合わせ、自由な発想でさまざまな形に積み上げることができる。山の楽校代表を務める田上幸輝さん(64)=同町旭=が間伐材を活用したおもちゃの開発を進め、2009年に商品化した。
製造工程のほとんどが手作業。町の第三セクター・もくさんでカットしたスギ材を田上さんの自宅工房や県内の障害者施設など5カ所に振り分け、一つずつ紙やすりで磨いて仕上げる。県内の保育所や幼稚園など100カ所以上で導入され、一般向け(1セット40ピース入りで9800円)は町内の上勝百貨店などで販売している。
出版大手・学研ホールディングス(東京)のグループ会社が、天然素材を使って安全性が高く、間伐材活用で森林再生にもつながる点に着目。2月から50セット(1セット100ピース入り)を全国で試験販売し、4月から注文に応じて販売する契約を結んだ。
田上さんは「大人も夢中になるおもちゃで、全国の子どもたちに喜んでもらえると思う。間伐材を活用して町の豊かな森を取り戻したい」と話している。
【写真説明】山の楽校が全国で売り出す椅子の形のおもちゃ「てるぺん」=上勝町旭
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