間伐林、薪に利用しよう 那須のNPO法人が提唱

2013年1月5日

J201212270294

 【那須】杉やヒノキの人工林が放置されて荒れる問題の解決策の一つとして、NPO法人「那須シニア・ロハス協会」(増子博理事長)は軽トラックなどを利用して間伐件、現地で乾燥させて薪に利用する手法を考案した。まきストーブの人気が高まる中、針葉樹が薪に十分使えることも強調。増子理事長は「広大な日本の森林を再生可能エネルギーとして利用したい」と事業化を提唱している。

 増子理事長(71)は宇都宮大卒業後林野庁に入り、森林管理に長年携わった。その知識と経験をこれら人工林のエネルギー利用に生かそうと、2010年9月から国土緑化推進機構の補助を受け「エネルギー資源としての間伐材利用開発および普及」のテーマで事業化を検討した。

 対象は傾斜がきつい大規模な山林ではなく、平地の造林地。チェーンソーや軽トラック、まき割り機を使い、伐採、枝払い、集材、玉切り、まき割りを経て、まき棚で約1年間乾燥。薪として軽トラックで運び出す。

 杉やヒノキは樹脂を多く含み、従来「薪には不向き」とされてきた。増子さんは「1年間自宅で使ったが十分乾燥させれば何の問題もない。温度を短時間で上昇させるのに効果的で、ストーブも傷まない」という。

 増子さんは国際協力機構の専門家としても世界各地で活躍した。「日本の豊かな森林を生かさなかったら植林した祖先にも申し訳ない」と話している。問い合わせは同NPO法人増子さん方電話0287・64・2464。

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