間伐材普及へ「はしわたし」 金沢の製造会社も協力

2013年1月9日

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袋が郡上のスキー場クーポンに

 岐阜県郡上市産のスギの間伐材を加工した割り箸の普及を進める市民団体「郡上割り箸プロジェクト」が、同市明宝奥住のめいほうスキー場で、クーポンとして使える箸袋に入れた割り箸を来場者に使ってもらう「はしわたし」を始めた。箸の加工は金沢市の会社が手掛ける。スキー帰りに郡上市内の店舗や施設に立ち寄ってもらい、地域経済の活性化にも一役買おうという試みだ。(築山栄太郎)

 郡上市は面積の九割が森林。主婦や林業関係者ら有志七人でつくるプロジェクトが二〇一〇年から、森林資源の活用に関心を高めてもらおうと、割り箸づくりを進めている。山林から切り出したスギの端材を、金沢市湊の製造会社・中本製箸に委託して加工し、飲食店などに利用を働き掛けている。主流の中国産より割高だが、箸袋に印刷する広告で製作費を賄っていた。

 めいほうスキー場の利用客は一シーズンで約二十一万人。「はしわたし」は、スキー場のレストランに割り箸を八万膳置き、三月までのシーズン中、利用客に使ってもらう。クーポンとしての利用には、スキー場から東海北陸自動車道郡上八幡インターチェンジまでの約三十キロの沿道にある店や観光施設など、三十施設以上が協力する。

 

 

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 箸袋を差し出すと、飲食店ではコーヒー一杯や大盛りのサービス、郡上八幡城などの観光施設では入館料の割引が受けられる。QRコード付きで、携帯電話で利用店・施設が検索できる。

 プロジェクトは一一~一二年のスキーシーズンに、近くの明宝温泉の広告を掲載したクーポン付き箸袋をめいほうスキー場に置いたところ、一万膳のうち6%の六百枚の箸袋が利用された。今回は広告を載せず、県の森林・環境税で市を通じてプロジェクトに補助される活動費百万円から製作費を捻出する。

 プロジェクト事務局長の林業会社社長、小森胤樹(つぐき)さん(41)は「より多くのスキー客が森林資源について考えるきっかけになれば」と話している。

中日新聞


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