地域 : 被災地に間伐材の置物寄贈へ 茅野の花野さん

2012-11-7

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間伐材で作ったサンタクロースの置物を保育園などに贈り続けている茅野市中大塩で飲食店を経営する、花野盛生さん(70)が、東日本大震災で被災した宮城県と栄村に届ける計画を進めている。仲間の協力で3月から作りためた総数は大小約1500個。梱包もほぼ完成し、花野さんらが現地に出向くのに合わせて発送する。

 サンタは、適当な長さに切った丸太の片面を斜めにカットして顔に見立て、赤や白のペンキで服やひげを描いた愛らしい姿。花野さんは孫のために作って以来、10年間作り続け、市内や6市町村の保育園などに寄贈してきた。

 今年は、同店の常連客らでつくる花ちゃん会の13人が全面協力。3月には総出で、提供者の山で10本のモミの木を伐採。はぜ棒を届けてくれる人もおり、たくさんの材料が集まった。色塗りは主に花野さんが行った。

 栄村は小学校に80個、保育園に40個贈る。12日に現地で手渡し式を行い、花野さん夫婦が出席する。宮城県への寄贈は、花野さんと親しい知人の仲介で1000個(500園に2個ずつ)を贈る。17日にJAM宮城でセレモニーがある。サンタは、目の部分を残しておき、参加した子どもたちが思い思いに目を描いて完成させるという。

 花ちゃん会は「観光などで少しでも復興支援になれば」と仲間10人で1泊2日の旅を計画し、セレモニーにも参加する。花野さんは「震災で心を痛めた子どもたちのことを思いながら作った。私も大勢の支援でプレゼントが実現できる。子どもたちは今年のクリスマスに少しでも和んでもらえたらうれしい」と話している。

長野日報


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