2012年9月27日
都が2009年度、林野庁の森林整備補助金で作った基金から、補助対象外の間伐に約5000万円を交付していたことが、会計検査院の調べで分かった。交付決定前に着手した事業は対象外なのに、都は約9か月も前に始まった間伐に補助金を支出していた。検査院の指摘を受け、都は補助金を国に返還する方針。
検査院や都によると、都は例年、都西部の山間部で行われる森林の間伐に独自の補助金を出しており、09年度も4月から都森林組合が間伐に着手した。
ところが09年5月、国の補正予算で同庁の「森林整備加速化・林業再生事業」に1238億円(全国分)の予算が付き、都が単独で行ってきた間伐に国の補助金を充てられるようになった。これを受け、都は国の補助金5億円で基金をつくり、新たに200ヘクタールの間伐を計画したが、作業員が確保しきれず、着手済みの間伐を国の事業に回した。都はその後の10年1月、交付を決定したが、基金事業では、交付を決定する前の着手は認めていない。
都の財政負担を国に押しつけた形となったことについて、都森林課は「事後申請が可能な国の補助金と混同した。意図的ではない」と説明している。
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