2012.07.04
森林に関するイギリス政府の助言機関である独立森林パネルは、2012年7月4日、昨年一年間にわたる調査や協議の結果をまとめ、イングランドの森林が提供するあらゆる便益について、その価値を評価しなおすよう求める報告書を公表した。森林が提供する便益は、レクリエーションの場、きれいな空気と水、野生生物の生息地のほか、炭素の収容や洪水防止、日陰の提供、木造住宅や家具、フローリング用の資材、薪炭材、紙の原料など幅広い。報告書では、イングランドの森林には、持続可能な方法で管理すれば、雇用を生み、生活の糧となり、健康増進や福祉向上に役立ち、自然にふれあえるような可能性がまだ手つかずで残っているとし、それを現実のものとするよう、今こそ政府が投資すべきだとする。また、人と自然と経済にとって森林がいかに大切であるかを認めるような森林文化の復活を求めている。さらに、公有の森林は国の資産であり、今後も公有とすべきであるとし、その公有森林の管理のため、人と自然と経済に資するような投資力と資金的な自由を兼ね備えた、政府機関である森林委員会から独立した組織を新設するべきだとしている。【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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