狭山丘陵の自然環境保全で森林買い取り運動(ナショナル・トラスト)などに取り組む所沢市の公益財団法人「トトロのふるさと基金」(安藤聡彦理事長)は、新たに同市北野南2丁目の山林1068平方メートルを、地権者の農家からの無償寄付で取得した。
今回の取得地は狭山湖の東1キロにある低湿地「北野の谷戸」の谷あいの一角。コナラやシラカシ、ヒサカキなどが生える雑木林で「トトロの森16号地」と名付けられた。同基金16カ所目の取得地で無償寄付は2件目。これで同基金が取得した土地はトラスト基金4億978万円(2月末現在)、総面積2万8560平方メートルとなった。
同基金の荻野豊事務局長によると、地権者から昨年12月に「森を残したい。きちんと手入れしてくれるのなら寄付したい」との申し出を受けたという。
谷戸地区は同基金メンバーと住民らで作る「北野の谷戸の芽会」が協力して09年から耕作放棄などで荒れた水田「谷戸田」の再生に取り組んでいる。同地域の自然環境を維持するために欠かせない樹林地として寄付の受け入れを決めた。
荻野事務局長は「土地提供の地権者に感謝し、谷戸の森の保全に努めていきたい」と話している。
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